訪問報告
YeLL訪問報告~旭川 といろ薬局さま~
稲生会の土畠です。
11月29~30日の2日間、旭川を訪問して参りましたのでご報告いたします。
最初に、旭川市内にある「といろ薬局」さんを訪問しました。
といろ薬局さんではこれまでも、医療的ケアのあるお子さんのご自宅に栄養剤などを
配達するというサービスをされていたのですが、その関わりでご家族の大変さを知り、
自分たちでも何かできないかと考え始めたということでした。
薬局長の斎藤さんの奥様がもともと薬局二階のスペースでカウンセリングをされており、
そのスペースを医療的ケアのあるお子さんとご家族のために月1回無料でお貸しするというサービスを始められました。
今後、医療的ケア児のための新たなサービスを始めることを検討されているようです。
YeLLでは、といろ薬局さんの取り組みを応援していきたいと思います。
その後、旭川厚生病院を訪問いたしました。
入院中のお子様の呼吸管理について同院小児科の先生よりメールでご相談頂いており、
そこから今回の訪問につながりました。
ご相談頂いていたお子様は状態が改善し近日中に自宅退院できることになったのですが、
たまたま入院していた他のお子様のご相談を受け、持参していた経皮呼吸モニタリング機器で急遽夜間の呼吸状態を評価することになりました。
今朝モニタリング結果を確認したところ、夜間にときどき酸素が低下し、二酸化炭素が上昇する
「慢性肺胞低換気」の状態であることがわかり、今後同院で呼吸の治療を開始することになりました。
YeLLでは、先生方とのメールでのやり取りなどで治療を応援し、
今後も年1~2回の旭川訪問時にお子様の呼吸状態のフォローをしていく予定です。
夜間は旭川厚生病院小児科の先生方やリハビリテーション部の方々と情報交換することができました。
皆さん、医療的ケア児の支援にとても熱心で、今後の旭川でのシステム構築に大きく期待することができました。
ある先生の「自宅のお風呂にトドがいた話」や「実家に帰ったら居間にゴマフアザラシの赤ちゃんがいた話」などを
興味深く伺いました。(道外の皆様、「さすが北海道!」と思わないでくださいね。かなり特殊なケースです(笑))
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YeLLでは、地域の医療機関の先生方からの要請を受け、必要に応じて地域あるいは患者さんのご自宅訪問による呼吸機能評価を行っています。
NIV(鼻マスク式人工呼吸器)や機械式排痰補助装置(カフアシスト)などによる治療はまだまだ普及していないため、YeLLではこのような診療支援も継続していきたいと思います。
また、「うちの地域で呼吸ケアの研修会を開きたい!」「稲生会に行って短期間(1日~3か月)の研修を受けたい!」というご希望にも対応しています。今後、福井県と沖縄県宮古島から理学療法士/作業療法士さんが短期研修に来られることになっています。