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訪問報告

YeLL訪問報告~西胆振地方編 その4~

こんにちは。
医療法人稲生会の作業療法士、伊西夏恵です。

6月上旬と下旬の2回にわたり訪問しましたYeLL胆振地区報告 第4弾。
6月28~29日の二日間、東胆振地区の中都市 苫小牧市へと伺った際の報告を、
わたくし伊西がお届けいたします。

  まずは、苫小牧市に暮らす「有希ちゃん」と「優希ちゃん」の「Wゆきちゃん」のご紹介。
  二人とも大きく体調を崩すことなく毎日楽しく生活介護事業所に通われているそうで、
かわいい笑顔を見せてくださいました。

  今回の訪問中、共通して話題にあがったのがショートステイの話。
  CPAPを利用している有希ちゃんは、いずれのショートステイ利用を
視野に入れ、毎日通っている生活介護事業所とは別に毎週土曜日の一日だけ、
自宅近くの事業所への通所を開始したそうです。
  今後ショートステイを利用することになった際はCPAPを使っていても大丈夫と
言っていただけているそうで、私たちも安心しました。
苫小牧
  次に一昨年から苫小牧市内の別な施設でショートステイの利用を始めた「優希ちゃん」。
  夜は人工呼吸器を使用しています。
  ショートステイの利用を開始した当初は、一睡もせずに朝を迎えることが多かったようですが、
少しずつ利用を増やし、今では月に一度は必ず利用されているそうです。

  いつもケアにあたっているお父様が、少しだけでも自分の時間を
持つことができるようになったとおっしゃっていました。
  ただしやっぱり夜はなかなか眠れない様子。
  家が一番ですもの仕方ないなって思いながら話を聞いておりました。
苫小牧2

  一日目の午後からは、同じく苫小牧市に暮らす桃子ちゃんと稚菜ちゃん姉妹宅を訪問し、
一年ぶりの嬉しい再会をしました。
  てんかん発作が落ち着き絶好調の桃子ちゃんと日中少し疲れ気味になる時もある稚菜ちゃん。
お二人の生活にも大きな変化がありました!
  ちょうど一年前に訪問した際は、両親の大きな愛に包まれ自宅で過ごされていたお二人でしたが、
最近になって生活介護事業所への通所と居宅介護の利用を開始されたとのことです。

  大切なお子様を人の手に託すことの必要性をかねてから感じていたご両親が、
勇気をもって大きな決断をされたのではないでしょうか。
  まだまだ事業所の利用は始まったばかり。
  利用する方もされる方も少しずつお互いを知りながら、ゆっくりと慣れて行ってくれればと願いながら
嬉しく話を聞いておりました。
苫小牧3

  夜は苫小牧市役所の職員の方たちと、夕食をとりながらの打ち合わせ。
  苫小牧市は昨年に引き続いて「ふくし大作戦!!!2017」をスローガンに掲げているそうです。
  「様々な困難を抱える人たちが地域で暮らすこととは」ということについて、
時には脱線しながらもそれぞれの思いを真剣に語り合いました。
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  翌日の二日目は、一日目に訪問した「有希ちゃん」が
ショートステイ利用を考え毎週土曜日に利用している「特定非営利法人 愛の里」へ。
  昨年開設したこの施設は、日中一時支援・障がい者生活介護・自立訓練(生活介護)、
短期入所(12床)などの事業を複合的に行っている新しい事業所であり、
建物は大学の寮だったところを改築して作られたそうです。
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  施設長の鈴木さんは、人工呼吸器など医療的ケアを必要とする方が
利用できる福祉サービスが少ないという現状をよく理解されており、
自分たちも何か貢献できるよう考えていきたいと前向きにおっしゃってくださいました。

  私たちYeLLとしても、人工呼吸器などの使用方法についての
勉強会の開催や事業所間の橋渡し役など、協力できることがあれば
いつでも声をかけていただきたいと考えています。
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  帰り道は、愛の里の施設長 鈴木さんの弟さんが営まれている
「café pastel」に寄り道してランチタイム。
  大ファンとのことで店内はZARD一色の異空間。
と思いきや、隣には鈴木さんの奥様が管理者をされているデイサービスがあったり、
はたまたそこにはドームで暮らすヤギがいたり。
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  これぞYeLLの醍醐味である地域での様々な暮らしを目の当たりにしながら、
二日間の業務を終了しました。

  それでは長々4回シリーズでお届けしましたYeLL胆振の報告はこれまで。

  次はあなたの住む町へ伺いまーす!